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小学生を伸ばす 親だから許される? [親と子供]

預かっているとの自覚

 道を歩いていたら、突然ある家から子どもを叱りつける声が聞こえてきました。

 「何度言ったら分かるの! ちゃんと拭かなきゃダメでしょ。だらしがない。まったく情けない子だね」

 そして、この後もひどい言葉が続きました。

 このような言葉は子どもの自尊感情を傷つけ、どうせ自分はダメな子だという確信を植え付け、やる気も向上心も根こそぎ摘み取ってしまいます。

 なぜ、世の親たちはこのような暴力的な言葉を子どもにぶつけてしまうのでしょうか? 大人同士だったら絶対に使えないようなひどい言葉や、よその子には決して言えないような罵詈雑言も、わが子には平気でぶつけてしまいます。

 一つには、親だから許されるという思い込みが無意識のうちにあるのだと思います。「私は親だよ。自分の子に何の遠慮がいるの?」と。

 しかも、「子どものために言っているのだ」という思い込みもあります。これが“錦の御旗”になっているので、ひどい言葉も平気です。でも、こういう思い込みはすべて勘違いです。

 たとえ親子といえども人間同士であることに変わりはないのです。もちろん、子どもは親を通して生まれてきて、今は完全にお世話になっています。でも、この世の中に、この宇宙の中に、一人の人間として生まれてきた、その掛け替えのない絶対的な価値において、大人である親とまったく対等です。

 その存在には唯一無二の独自性があり、その内側に秘められた可能性は無限大です。そのような掛け替えのない一人の人間を親は預かっているのです。

 子どもは天からの授かりものという言葉がありますが、これがそもそも勘違いです。一人の人間が別の一人の人間を授かる、つまりもらうなどということがあり得るでしょうか? 本当はもらったのではなく、お預かりして育てさせていただいているのです。

 しかも、これから何十年にもわたる人生を生きていくための、その土台を作る一番大切な時期を、親はお預かりしているのです。

 それを思えば、ただの一度でさえ、ひどい言葉など、ぶつけられるはずがありません。

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