一輪から始めるフラワーアレンジメント [アート鑑賞]
身構えず、自分らしく楽しもう
部屋に一輪の花が咲いていると、心がふっと和らぎます。フラワーアレンジメントは、ちょっとしたポイントを押さえるだけで気軽に楽しめます。
フラワーアレンジメントといっても、こうしなければいけないと身構える必要はありません。自分の好きな花、きれいな花を飾り、癒やされることが一番大切です。
選ぶ時も「好きな花」「飾りたい花」が決め手となります。合わせる花に迷ったら、遠慮せず、花屋さんに聞いてみましょう。「どんな花瓶に生けるのか」「どういうイメージにしたいのか」などを相談すると、具体的にアドバイスをしてくれます。好きな花と、既にアレンジされたミニブーケを合わせるのもいいですね。
花瓶はわざわざ買わなくても、グラスやジャムの空き瓶、ペットボトルでも十分です。
また、「もらった花束をどう飾っていいのか困ってしまう」という人がいますが、小分けにして自宅のいろいろな場所に飾るのもすてきだと思います。
花と触れ合う
花屋を開いていた時、定休日の翌日は、心なしか花に元気がありませんでした。不思議なもので、一本一本をよく見て、触って、元気かどうか気に掛けてあげると、自然と心が通い、花も生き生きしてくるのです。
同じ種類でも、花には一本ずつに個性があります。それぞれの美しさを愛でながら、花と触れ合う生活を自分らしく楽しんでいただければと思います。
一輪挿しをバランスよく
花にボリュームがない場合は、高さを抑え、横に広げるとバランスがよい。写真では、一輪のバラをカットして2本にし、切り分けた葉を挿すことで、横に広がりを出した。
身近な器に生ける
ジャムの空き瓶やグラスなど、口が広くて高さがない器に生ける時は、ひもでまとめてミニ花束にしてから生けると花留めがいらない(ひもは、ペーパーラフィアなどを使用)。
花の高さを抑え、器の口にもたれさせるように生けるとバランスが取れる。
主役の花、脇役の花
口が広い花瓶を使う場合、スプレー咲き(1本の茎から、何本も放射状に枝分かれした咲き方)の花(脇役)を先に入れるとよい。枝が花留め代わりになり、一輪咲きの真っすぐな花(主役)を好きなところに留めることができる。
全ての花を、花瓶の底まで挿し込もうとすると、全体が細身になってしまう。余裕を持って入れると、全体に広がりが出る。
※花瓶は、口の広さ:高さ=1:2のものが使いやすい。
アレンジをする前に
花を持ち帰ったら、水をためた容器に茎を浸しながら、水中で茎を切る。吸い上げ面を広くするため、切り口は斜めに、角度は鋭く切る。水の外に出さず、葉まで漬かるたっぷりの水で、30分~1時間吸水させる。
花に水がよく回るようにアレンジに不要な葉は取る。花瓶に入れた時に、水に漬かってしまう葉も取っておくと、水が腐りにくい。
※茎を切るはさみは、水を吸い上げる導管をつぶさないよう、スパッと切れる花ばさみがよい。ない場合は、切れ味のいいはさみで。(花ばさみはホームセンターなどで購入できる。剪定ばさみと間違いやすいので注意)
お手入れ
水の取り替えは、1日1回が望ましいが、濁ったら替える程度でもよい。吸い上げをよくするため、水を替える時に茎の切り口も新しくする。
茎がぬるぬるしていたら、ぬめり感が取れるまで水で洗い流す。
花瓶も中性洗剤で洗うとなおよい。
色合わせに迷ったら
色の合わせ方に迷ったら次の3パターンを参考にしてみましょう。
〈同系色・類似色〉
色の濃淡で組み合わせる同系色。カラーサークル(左図)の近い位置同士の色を選ぶ類似色。初心者向け。
〈反対色〉
カラーサークルの相対した色同士を選ぶ。ポイントを作る、強い印象のアレンジにしたい時におすすめ。
〈ミックス色〉
さまざまな色を組み合わせる場合、濃い色は1、2種類に抑えるか、同系色をベースに色を足すと失敗が少ない。
無料情報↓
部屋に一輪の花が咲いていると、心がふっと和らぎます。フラワーアレンジメントは、ちょっとしたポイントを押さえるだけで気軽に楽しめます。
フラワーアレンジメントといっても、こうしなければいけないと身構える必要はありません。自分の好きな花、きれいな花を飾り、癒やされることが一番大切です。
選ぶ時も「好きな花」「飾りたい花」が決め手となります。合わせる花に迷ったら、遠慮せず、花屋さんに聞いてみましょう。「どんな花瓶に生けるのか」「どういうイメージにしたいのか」などを相談すると、具体的にアドバイスをしてくれます。好きな花と、既にアレンジされたミニブーケを合わせるのもいいですね。
花瓶はわざわざ買わなくても、グラスやジャムの空き瓶、ペットボトルでも十分です。
また、「もらった花束をどう飾っていいのか困ってしまう」という人がいますが、小分けにして自宅のいろいろな場所に飾るのもすてきだと思います。
花と触れ合う
花屋を開いていた時、定休日の翌日は、心なしか花に元気がありませんでした。不思議なもので、一本一本をよく見て、触って、元気かどうか気に掛けてあげると、自然と心が通い、花も生き生きしてくるのです。
同じ種類でも、花には一本ずつに個性があります。それぞれの美しさを愛でながら、花と触れ合う生活を自分らしく楽しんでいただければと思います。
一輪挿しをバランスよく
花にボリュームがない場合は、高さを抑え、横に広げるとバランスがよい。写真では、一輪のバラをカットして2本にし、切り分けた葉を挿すことで、横に広がりを出した。
身近な器に生ける
ジャムの空き瓶やグラスなど、口が広くて高さがない器に生ける時は、ひもでまとめてミニ花束にしてから生けると花留めがいらない(ひもは、ペーパーラフィアなどを使用)。
花の高さを抑え、器の口にもたれさせるように生けるとバランスが取れる。
主役の花、脇役の花
口が広い花瓶を使う場合、スプレー咲き(1本の茎から、何本も放射状に枝分かれした咲き方)の花(脇役)を先に入れるとよい。枝が花留め代わりになり、一輪咲きの真っすぐな花(主役)を好きなところに留めることができる。
全ての花を、花瓶の底まで挿し込もうとすると、全体が細身になってしまう。余裕を持って入れると、全体に広がりが出る。
※花瓶は、口の広さ:高さ=1:2のものが使いやすい。
アレンジをする前に
花を持ち帰ったら、水をためた容器に茎を浸しながら、水中で茎を切る。吸い上げ面を広くするため、切り口は斜めに、角度は鋭く切る。水の外に出さず、葉まで漬かるたっぷりの水で、30分~1時間吸水させる。
花に水がよく回るようにアレンジに不要な葉は取る。花瓶に入れた時に、水に漬かってしまう葉も取っておくと、水が腐りにくい。
※茎を切るはさみは、水を吸い上げる導管をつぶさないよう、スパッと切れる花ばさみがよい。ない場合は、切れ味のいいはさみで。(花ばさみはホームセンターなどで購入できる。剪定ばさみと間違いやすいので注意)
お手入れ
水の取り替えは、1日1回が望ましいが、濁ったら替える程度でもよい。吸い上げをよくするため、水を替える時に茎の切り口も新しくする。
茎がぬるぬるしていたら、ぬめり感が取れるまで水で洗い流す。
花瓶も中性洗剤で洗うとなおよい。
色合わせに迷ったら
色の合わせ方に迷ったら次の3パターンを参考にしてみましょう。
〈同系色・類似色〉
色の濃淡で組み合わせる同系色。カラーサークル(左図)の近い位置同士の色を選ぶ類似色。初心者向け。
〈反対色〉
カラーサークルの相対した色同士を選ぶ。ポイントを作る、強い印象のアレンジにしたい時におすすめ。
〈ミックス色〉
さまざまな色を組み合わせる場合、濃い色は1、2種類に抑えるか、同系色をベースに色を足すと失敗が少ない。
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今日のテーマは「アートを楽しむ」 [アート鑑賞]
美術館というと「敷居が高い」「鑑賞の仕方が分からない」という声をよく聞きます。
アートはあなたの心を映し出す鏡でもあります。美術作品を見て、「きれ~い」や「面白い」だけで終わるのではなく、作品にもっと近づいて、“対話”をするような気持ちで鑑賞してみてはいかがでしょう。きっと今まで以上に、作品が心に残るはずです。
日本人の美術鑑賞は「陶酔型」「知識偏重型」が多いように感じます。誰が描いた何という作品かを確認し、美術品に目を向ける。その後に解説を見て、次の作品へ……。
知識を蓄えていく楽しさも、もちろんあります。ですが、知識の詰め込みだけだと、美術というより、社会科などの勉強のようです。鑑賞する上で大切なのは、自分の心で感じ、耳で聞き、目で見る。そして何より、自分なりに想像していくことです。
美術鑑賞とは「視覚の冒険」であり「頭の体操」であり「心の遍歴」だと私は考えています。
美術館を訪れたら、一部屋をざっと見渡し、気になった作品だけでもいいので、5分から15分程度、じっくりと探索的、思索的に見てはいかがでしょう。
今回は、美術作品を大きく「風景」「人物」「静物」の三つに分けて、作品を見るポイントをご紹介します。
大事なのは“正解”を得ることではありません。私の意見に左右されることでもありません。自分なりに、「作品とじっくり向き合うこと」です。実物と向き合うのが一番ですので、ぜひ美術館に足を運んでみてください。
何百年も前の世界や作者と“対話”するのは、ロマンあふれる行為です。美術鑑賞の醍醐味を味わうことで、きっと、あなたの心も人生も、より豊かに彩られていくことでしょう。
風景
それでは早速、「風景」の作品と“対話”してみましょう。
まずは絵の中に入って、自由に想像してみます。この絵の第一印象はいかがですか?
作品の大部分が空ですので、「曇り空」などの印象の強い人が多いかもしれません。
さらに、隅々まで見てみましょう。何でもいいので、気が付いたことをメモすることが大事です(参考例を別掲)。
五感を刺激しながら、この風景の中にふらりと来た、旅人のような気分で“散策”してみます。
見た人の数だけ感想がある――これが美術です。解説や情報を得るのではなく、肩の力を抜いて、自由に鑑賞してみてはいかがでしょう。
風景はこう見よう
□視覚……描かれているものは何か、どんな形や色かを観察する
□聴覚……聞こえてくる音や声に耳を傾ける
□嗅覚……漂ってくる匂いをかいでみる
□触覚……想像で触ったり、歩いてみたりして感じを味わう
□体感……暑い、涼しい、寒いなど風や日差しを感じてみる
□時間……四季のいつごろか、朝昼夜かを考える
□雰囲気……落ち着く、すがすがしい、ちょっと怖いなどを感じてみる
メモの参考例
町の方は青空だというのに、にわかに暗雲が立ち込め、空を覆ってきた。もうすぐ雨が降るのかもしれない。空気が湿気を含んできたように感じられる。牛たちも急ぎ足でねぐらに戻っている。
ここは郊外にある大きなお屋敷の前。私はたった今、馬車で到着したところだ。家の主が笑顔で出迎えてくれるが、そのそばで愛犬もしっぽを振って歓迎してくれている。
夕飯の支度なのだろう、家の煙突からは白い煙が立ち上り、肉や野菜を煮込んだシチューのおいしそうな香りが鼻腔をくすぐる。今夜は楽しいひと時を過ごせそうだ。
人物
次は「人物」が描かれている作品です。
作品に人物が描いてあれば、誰かに似ているなど、自分との関係性に置き換えても、面白いです。
この作品には、少女と共に、犬もいます。この関係性を想像してみましょう。
少女や犬の表情から、お互いずっと一緒に育ってきたのかな、と想像する人も多いかもしれませんね。
表情やしぐさをまねてみると、より作品と同一化、一体化できるはずです。少女のセリフを考えてみても、楽しいと思います。
大人の男性には、なかなか少女の気持ちは分かりませんが……(笑い)。
人物はこう見よう
□表情……目や口元に注意する。何を見て、何か言いたい? 喜怒哀楽は?
□姿勢……首の傾き方や足の組み方などに心理状態が表れているかもしれません
□しぐさ……まねをしてみると気持ちが分かります。手や指の形にも注目してみよう
静物
「静物」の作品は、画家がアトリエに持ち込み、描いたものがほとんどです。
しかし、そう捉えるのではなく、作品が描かれている背景を自分なりに想像してみましょう。きっと多くのことに気付くはずです。
たくさんの果物があるけど、何人家族だろう? 今からパーティーかな? など、想像を巡らせてみてください。
例えば静物を、擬人化してみたり、自分はどの果物かな、などと想像してみるのもよいでしょう。
また、自分の部屋ならどこに飾るか、また誰にあげるか考えてみるのも、きっと静物作品を楽しむきっかけになるはずです。
静物はこう見よう
□場所に侵入……ここはどんな部屋だろう。音や匂いなどは?
□擬人化……この静物がしゃべりだしたら言いそうなことは?
□自分はどれ……描かれたものになってみよう。自分はどの花? 果物?
□プレゼント……この絵画をあげるとしたら誰にあげますか
鑑賞時の心掛け
①先に題名を見ない
題名は作者が決め、ずっと変わらないと思っている人も多くいますが、後に研究者や画商が決めたものもたくさんあります。題名を先に見て、それを頼りに作品を見るのではなく、十分に鑑賞した後に題名を見ましょう。
②ぺたんこヒールで
ハイヒールやおしゃれな靴で美術館に行く人も多いですが、低めのヒールや運動靴など疲れにくい靴が向いています。美術館の床は硬い所が多く、じっくり鑑賞すると、足腰に負担が掛かります。
③鉛筆でメモを
作品を見るときは、気付いたことや考えたことをサッと書きとどめておくと、自分の頭を整理できます。美術館では原則、ペンやシャープペンシルが禁止ですので、鉛筆を持っていくようにしましょう。
④食事は鑑賞前に
美術館に行くと、「作品を見てから、食事やお茶飲みをする」という人も多く見掛けます。美術品を集中して見るのは、とても頭を使います。会場に入る前に、空腹を満たしてから鑑賞してみてはいかがですか。
アートはあなたの心を映し出す鏡でもあります。美術作品を見て、「きれ~い」や「面白い」だけで終わるのではなく、作品にもっと近づいて、“対話”をするような気持ちで鑑賞してみてはいかがでしょう。きっと今まで以上に、作品が心に残るはずです。
日本人の美術鑑賞は「陶酔型」「知識偏重型」が多いように感じます。誰が描いた何という作品かを確認し、美術品に目を向ける。その後に解説を見て、次の作品へ……。
知識を蓄えていく楽しさも、もちろんあります。ですが、知識の詰め込みだけだと、美術というより、社会科などの勉強のようです。鑑賞する上で大切なのは、自分の心で感じ、耳で聞き、目で見る。そして何より、自分なりに想像していくことです。
美術鑑賞とは「視覚の冒険」であり「頭の体操」であり「心の遍歴」だと私は考えています。
美術館を訪れたら、一部屋をざっと見渡し、気になった作品だけでもいいので、5分から15分程度、じっくりと探索的、思索的に見てはいかがでしょう。
今回は、美術作品を大きく「風景」「人物」「静物」の三つに分けて、作品を見るポイントをご紹介します。
大事なのは“正解”を得ることではありません。私の意見に左右されることでもありません。自分なりに、「作品とじっくり向き合うこと」です。実物と向き合うのが一番ですので、ぜひ美術館に足を運んでみてください。
何百年も前の世界や作者と“対話”するのは、ロマンあふれる行為です。美術鑑賞の醍醐味を味わうことで、きっと、あなたの心も人生も、より豊かに彩られていくことでしょう。
風景
それでは早速、「風景」の作品と“対話”してみましょう。
まずは絵の中に入って、自由に想像してみます。この絵の第一印象はいかがですか?
作品の大部分が空ですので、「曇り空」などの印象の強い人が多いかもしれません。
さらに、隅々まで見てみましょう。何でもいいので、気が付いたことをメモすることが大事です(参考例を別掲)。
五感を刺激しながら、この風景の中にふらりと来た、旅人のような気分で“散策”してみます。
見た人の数だけ感想がある――これが美術です。解説や情報を得るのではなく、肩の力を抜いて、自由に鑑賞してみてはいかがでしょう。
風景はこう見よう
□視覚……描かれているものは何か、どんな形や色かを観察する
□聴覚……聞こえてくる音や声に耳を傾ける
□嗅覚……漂ってくる匂いをかいでみる
□触覚……想像で触ったり、歩いてみたりして感じを味わう
□体感……暑い、涼しい、寒いなど風や日差しを感じてみる
□時間……四季のいつごろか、朝昼夜かを考える
□雰囲気……落ち着く、すがすがしい、ちょっと怖いなどを感じてみる
メモの参考例
町の方は青空だというのに、にわかに暗雲が立ち込め、空を覆ってきた。もうすぐ雨が降るのかもしれない。空気が湿気を含んできたように感じられる。牛たちも急ぎ足でねぐらに戻っている。
ここは郊外にある大きなお屋敷の前。私はたった今、馬車で到着したところだ。家の主が笑顔で出迎えてくれるが、そのそばで愛犬もしっぽを振って歓迎してくれている。
夕飯の支度なのだろう、家の煙突からは白い煙が立ち上り、肉や野菜を煮込んだシチューのおいしそうな香りが鼻腔をくすぐる。今夜は楽しいひと時を過ごせそうだ。
人物
次は「人物」が描かれている作品です。
作品に人物が描いてあれば、誰かに似ているなど、自分との関係性に置き換えても、面白いです。
この作品には、少女と共に、犬もいます。この関係性を想像してみましょう。
少女や犬の表情から、お互いずっと一緒に育ってきたのかな、と想像する人も多いかもしれませんね。
表情やしぐさをまねてみると、より作品と同一化、一体化できるはずです。少女のセリフを考えてみても、楽しいと思います。
大人の男性には、なかなか少女の気持ちは分かりませんが……(笑い)。
人物はこう見よう
□表情……目や口元に注意する。何を見て、何か言いたい? 喜怒哀楽は?
□姿勢……首の傾き方や足の組み方などに心理状態が表れているかもしれません
□しぐさ……まねをしてみると気持ちが分かります。手や指の形にも注目してみよう
静物
「静物」の作品は、画家がアトリエに持ち込み、描いたものがほとんどです。
しかし、そう捉えるのではなく、作品が描かれている背景を自分なりに想像してみましょう。きっと多くのことに気付くはずです。
たくさんの果物があるけど、何人家族だろう? 今からパーティーかな? など、想像を巡らせてみてください。
例えば静物を、擬人化してみたり、自分はどの果物かな、などと想像してみるのもよいでしょう。
また、自分の部屋ならどこに飾るか、また誰にあげるか考えてみるのも、きっと静物作品を楽しむきっかけになるはずです。
静物はこう見よう
□場所に侵入……ここはどんな部屋だろう。音や匂いなどは?
□擬人化……この静物がしゃべりだしたら言いそうなことは?
□自分はどれ……描かれたものになってみよう。自分はどの花? 果物?
□プレゼント……この絵画をあげるとしたら誰にあげますか
鑑賞時の心掛け
①先に題名を見ない
題名は作者が決め、ずっと変わらないと思っている人も多くいますが、後に研究者や画商が決めたものもたくさんあります。題名を先に見て、それを頼りに作品を見るのではなく、十分に鑑賞した後に題名を見ましょう。
②ぺたんこヒールで
ハイヒールやおしゃれな靴で美術館に行く人も多いですが、低めのヒールや運動靴など疲れにくい靴が向いています。美術館の床は硬い所が多く、じっくり鑑賞すると、足腰に負担が掛かります。
③鉛筆でメモを
作品を見るときは、気付いたことや考えたことをサッと書きとどめておくと、自分の頭を整理できます。美術館では原則、ペンやシャープペンシルが禁止ですので、鉛筆を持っていくようにしましょう。
④食事は鑑賞前に
美術館に行くと、「作品を見てから、食事やお茶飲みをする」という人も多く見掛けます。美術品を集中して見るのは、とても頭を使います。会場に入る前に、空腹を満たしてから鑑賞してみてはいかがですか。