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ある単語がいつから使われはじめたのか? [教育]

さて、今回はある単語がいつから使われはじめたのか?がわかる
無料ツールをご紹介します。


Google Ngram Viewer
http://0bz.biz/kdud23224/12871


これは、Googleが提供するサービスで、
Googleがスキャンした書籍500万冊以上をもとに
構築された、5000億語からなる
データベースサービスです。


このツールは、ある単語が
いつから使われ始めたのか?
どの時代で多く使われていたのか?
などの変遷をデータベースから抽出して
グラフ化してくれます。


例えば「Computer」という単語は
1940年頃から使われだし、
1990年頃からは減少傾向に
あることがわかります。


なお、残念ながら日本語には
対応してませんが、
とても興味深いツールですね。


Google Ngram Viewer
http://0bz.biz/kdud23224/22871

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英語絵本を活用 親子で楽しく学ぼう [教育]

園田学園女子大学 衣笠知子准教授に聞く
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 英語学習の関心は高く、幼児期から英語の塾に通う子も少なくありません。家庭で親子一緒に楽しみながら英語を学ぶ方法として、英語絵本があります。英語絵本の魅力、活用の仕方などについて、園田学園女子大学の衣笠知子准教授に聞きました。

理屈ではなく耳で覚える

 英語学習は、文法や単語の暗記から始めるのではなく、英語の音やリズムを楽しむことから始めてほしいものです。
 従来の英語教育は、それまでに聞いたことも使ったこともない英語を中学校に入った途端に教科として学び、単語や文法をひたすら暗記しました。それは言葉との出合い方としてはとても残念なことです。
 英語学習が苦痛にならないためには、前もって英語に触れる機会をたくさん持つことが必要です。英語の響きを味わう機会を持ってほしいです。英語の音を聞き、きれいだな、意味が分かるようになりたいなと興味を持ちながら英語教育を受ければ、英語学習はわくわくしたものになるはずです。
 授業で文法、単語を学ぶ中で、これまで聞いて覚えていたフレーズの意味が初めて分かると、「こういう意味だったんだ」とうれしくなります。英語学習への意欲が高まります。
 特に幼児期や小学校低学年の時期ならば、英語絵本の家庭での活用がお勧めです。

意味を類推する力を育む

 英語絵本の魅力は、親子でスキンシップをとりながら学べるというだけではなく、イラストをヒントに言葉の意味もなんとなく分かるという点です。英語の音と意味を関連付けながら理解することができます。
 英語教育で最も大事なのは、すべては分からなくても、意味を類推する力を育むことです。どんな言語を学ぶ場合もそうですが、こちらが覚えた会話例通りに相手は話してくれません。意味を類推してコミュニケーションをはかることが大切です。
 英語絵本に触れる中で、英語の意味が全部は分からなくても、イラストを見ながら、こんなことを言っているのだろうなと類推しながら大意をつかむ力を育むことができます。
 絵本は一回読んでおしまいではなく、子どもがそらんじるまで繰り返し読みましょう。たくさんの違う本を一度ずつ読むよりも、数は少なくても繰り返し、暗記するまで使った方が、英語独特のリズムが身に付き、またいつまでも記憶に残ります。
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幼児、小学校低学年向け お薦めの英語絵本

 英語絵本は、日本語訳のもの、ネーティブの音声が入ったCD付きのものなどがたくさん市販されています。特に幼児、小学校低学年向けに始めやすい名作絵本を紹介します。日本語の翻訳版でもおなじみのものです。
選ぶ際の4つのポイント

 英語絵本を選ぶ際には以下の4つの点を大切にしてください。
①パターンブック
 同じ文体でページをめくるごとに、何回も繰り返す本をパターンブックといいます。各ページ、まったく異なる文章が続くとなかなか覚えられません。しかし、パターンブックは、同じ文章で、一部の単語が変わるだけなので、リズムよく読め、とても覚えやすいという特徴があります。

②1行の文字は少なめに
 子どもが何度か聞いたら、暗唱できるくらいの分量のものを選びましょう。最初の段階は、1ページに文字数は少なく、1~3行くらいのものが理想です。

③イラストが分かりやすい
 イラストは分かりやすいものが理想です。音だけを聞いて理解するには、意味のヒントとなる絵が不可欠です。

④音声が入ったCD付きのものを
 子どもの方が、親よりも音声を聞き取り、まねする能力が高いので、初めはCDを聞きながら一緒に読むようにしてください。文法としては簡単ではない文でも、子どもは音で覚えるので、驚くほどきれいな発音で上手に覚えます。英語絵本は音とリズムを楽しむことが大切です。
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小学生を伸ばす <笑顔の効用> [教育]

褒められている気分に
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 あなたは家庭で笑顔でいることが多いですか? それとも仏頂面でぶすっとしていることが多いですか? 仏頂面だと、自分は普通にしているつもりでも、周りからは不機嫌そうに見えてしまいます。

 親が仏頂面だと子どもは萎縮します。何となくいつも否定され、叱られているように感じてしまうからです。いくら子どものことを思っていても、その気持ちが相手に伝わらなくては意味がありません。仏頂面は子どものためにならないのです。

 親がにこにこして太陽のような人だと、子どもはそれだけで幸せです。いつも自分が肯定的に認められて、褒められているように思えるからです。そして、子どもは親を手本にしますので、子どもも笑顔の多い人になります。

 笑顔でいると、子どものためによいだけでなく、自分自身にとってもよいことがあります。普通、楽しいと笑顔になるのですが、笑顔になることで楽しくなるということもあるのです。

 ですから、あなたも笑顔を増やしましょう。いま仏頂面の人も「自分には無理」と決めつけないでください。実は、これは意識していると、だんだんできるようになるのです。

 まずは、鏡を見ながら口角を上げて、ミッキーマウスのような口を作ってみましょう。これで笑顔を作るための筋肉が鍛えられます。同時に、プラス思考を発揮して何か楽しいことを思い浮かべてみると、さらに効果的です。

 洗顔、歯磨き、ひげ剃り、メークなどで鏡を見る時は、必ずこれをやるようにします。そして、その他にも、気が付いた時はすぐ口角を上げて笑顔になり、楽しいことを探してみましょう。

 パソコンに向かいながら、テレビを見ながら、お風呂に入りながら、やってみてください。

 意識してやっているうちにだんだん笑顔が身に付いてきます。ぜひ、あなたの笑顔で自分も子どもも幸せにしてあげてください。





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家庭・地域・学校 つながりの豊かさが学力を育む [教育]

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遺伝より育った環境
学力格差を生むのは「つながり格差」であると述べています。  

 2007年度から平成の全国学力テストが始まり、その結果は関係者の予想とは大きく異なり、大変に驚かれました。秋田県や福井県が上位を占める一方、都市部の大阪などが厳しい状況でした。

 都道府県別の資料をもとに調べたところ、学力テストの結果と「離婚率の低さ」「持ち家率の高さ」「不登校率の低さ」とが関連していたことに気付いたのです。持ち家率が低いと、引っ越し等で人の出入りが激しいため、子どもは地域・近隣とのつながりが浅くなると考えられます。離婚率は、夫婦間、親子間のつながり、不登校率は学校・教師と子どもとのつながりと関連しているでしょう。

 学力格差の背景には、一般にいわれる経済格差よりも、人とのつながりの格差の方が、大きく影響を与えている。

  
――学力は遺伝的な要因も大きいのではとの意見もあります。

  遺伝よりも、育った環境の方が圧倒的に影響を与えると考えます。「私、どうせバカだから」と言う人がいますが、これは学力が遺伝することを前提にした考えです。私はこれには反対です。環境を変えることで、どの子も学力は伸びるのです。

 同じ親から生まれたきょうだいを見てもそうでしょう。たとえ双子であっても、多くのきょうだいが、学力に差があります。家の中で上の子、下の子というように親の扱い方が変わったり、触れ合う大人や友人が違ったり、違う学校に通ったりするために、同じ親から生まれても学力に差が出るのです。

人は群れて成長する 学力は環境の影響が大きいと

 学力の構造を理解するために、「学力の樹」という捉え方を紹介しています。
 樹は、およそ葉、幹、根から成り立っています。
その三つを「知識・技能」(A学力)、「思考力・判断力・表現力」(B学力)と「意欲・関心・態度」(C学力)になぞらえて捉えてみたものです。

 AからC学力はそれぞれ、学校現場で子どもたちが必要とされる学力で、それらの関係を示したのが学力の樹です。一般的にテストの出来栄えで判断できるのは、AやB学力ですが、それらの土台になっているものがC学力です。つまり、根っこです。

 葉や幹がきちんと育つためには、根っこが育っていなければいけません。特に「学習に対する意欲」が大切です。根っこは、土壌からたくさんの養分を吸収し、葉や幹を育てます。その養分に当たるものが、「大人の姿勢、関わり」でしょう。

――世代が異なる人や親戚・近隣の人と触れ合うこと自体が、子どもにとっては刺激となり、学びへの意欲となりますね

  

 実際に、学力が上位である福井県を見て思うのは、「群れる力」がある点です。

 地域組織が生きていて、若い子から年配の人まで交流する機会が多いのです。

 哺乳類は群れて生きます。人間も動物です。群れの中で、自分より世代が上の人を見て教わり、生きる上で欠かせない力を付けます。

 年齢が上がると責任が上がり、今度は下の者に教える――このような構造があります。群れる中で多様な人と関わりを持ち、学びの意欲も高めていくものなのです。

 都市部では、群れる機能が損なわれています。地域組織には人が集まらず、家庭生活が変化して、家族がバラバラです。

 お母さんが一人で子どもの面倒を見て、ご飯を食べる時間も異なり、夫婦も週に数回しか顔を合わせない。そのような状況が当たり前のようになっています。

親が学ぶ姿を見せる

  親自身がよい人とつながりを持つこと、親が孤立していないことです。親にいろいろな知り合いがいることが、子どもの学力向上にも通じます。

 そして、親が勉強している姿勢を子どもに見せることでしょう。口で「勉強しなさい」と言っても効果はほとんどありません。

 逆に、努力して勉強をしている大人の姿勢は、最も子どもに刺激を与えます。

 本好きの親を見ながら育つと、子どもも本好きになるといった、シンプルな話なのだと思います。







子ども自律の心育もう [教育]

物事を決められる子に
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 最近は子ども部屋を設けずに、リビングを親子の共有スペースとして、一緒に生活をさせるスタイルが流行しています。個室を与えない理由として、

 ①部屋に閉じこもり何をしているか分からない状況にしたくない

 ②成人したら家を出ていく可能性が高いから最初からなくてもいい

 などが挙げられるようです。

 間取り、部屋の大きさ、きょうだいの数などにより、個室を与えることができない家庭もあります。ただ、私は子どもの心の成長のためには、子どもが自分で管理する、自分で決められる空間を与えることが有効であると考えています。

 空間は、広くなくてもいいのです。簡単な仕切りをつくり、子どもの空間にするのもいいでしょう。

一人で考える時間

 自分だけの空間があることの利点の一つが、一人になって物事を考える時間が持てるという点です。

 苦しい時、つらい時は一人きりになり、ぼんやりと考える時間も必要です。

 いろいろな思いにふけりながら、自分なりに感情を落ち着かせていく、気持ちの整理をつけていく力が育まれていくからです。

 今の子どもたちは、一人になる時間がとても少ない。家にいても、携帯電話やインターネットで友達とすぐにつながれます。一人になって内省する時間は、心を成熟させるためにも必要な時間だと思うのです。

 また自分の部屋を持つことで、自分のことを管理する自律の心を育むことができますし、部屋をどのような形にするのかを自ら考えることで、自分の意見、気持ちを表現できる力も身に付けることができます。

ルールを話し合う

 私は、できる限り早い段階から、子どもの自立のためにも、子どもだけの空間を与えた方がいいと考えています。ただ、与える際には、親子できちんと以下のような点を話し合いましょう。

 ・掃除をいつ行うのか

 ・ベッドメーキングはどうするか

 ・親やきょうだいが部屋に入る時のルール(ドアが閉まっている時は必ずノックをするなど)

 ・家具の配置はどうするか

 ・衣類の場所はどこにするのか

 ・電気のつけっぱなしの防止

 子どもの主体性を尊重した上で、親子の間でルールを作ったら、そのルールに従って子どもに部屋を使わせてあげてください。自分の身の回りのことを自分で責任をもって行う習慣を身に付けることができます。


親子の対話が弾む
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 最近の住まいは、対面式のキッチンで、子どもと向かい合えることを売りにする作りの家が増えています。料理をしながら、子どもの様子を見ることができ、コミュニケーションが取れるので、好評のようです。

 いつも子どもが近くにいて、親子のコミュニケーションがたくさん取れるので、安心感はあるでしょうが、私はこうした何かをしながらのコミュニケーションばかりが増えている現状が心配です。

 コミュニケーションは本来、きちんとお互いに顔を向かい合わせて、話し合うことが基本だと思います。リビングで、単に一緒の空間で過ごすコミュニケーションだけでよしとするのではなくて、親自身が子ども部屋に行き、子どもと語り合う時間を大切にしてほしいです。

 親が子ども部屋に行くことには大きな意味があります。子ども部屋は子どもだけの空間です。置いてあるもの、飾っているもの、部屋の配置などを通して、子どもの今の関心がダイレクトに分かります。

 普段、気付かなかった子どもの変化も見ることができるでしょう。リビングでは話していなかった、子どもの最近の興味・関心にそった対話が生まれるはずです。

 子ども部屋を活用することで、子どもの自律の心を育み、さらに親子のコミュニケーションを豊かにすることもできるのです。




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子どもを伸ばすコツ [教育]





一緒にワクワクする時間を作ろう!

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北海道教育大学 非常勤講師 安藤英明さんに聞く

 子どもを伸ばすために大切な親の「褒め方」「伝え方」「接し方」を中心に、北海道教育大学旭川校非常勤講師の安藤英明さんに聞きました。


褒め方 タイミングを逃さない

 ――子どもを伸ばすために家庭で大切なことは何でしょうか。
  

 基本は「褒める」ことです。子育てでは子どもと向き合う時間が長い分、「子どものことをなかなか褒められない」という親が多いのです。でも、子どもは親から認められたいと思っています。もっと褒めてほしいですね。

 褒める際に大切なのは褒め方ではなく、タイミングだと感じます。本人が一生懸命に頑張った時を逃さずに褒めること。「今こそ褒められたい」と思っている時に、大げさなまでに褒められることは、子どもにとって一生忘れられないほどのうれしい体験になり、自信につながります。

  

 ――タイミングを逃さないコツは?

  

 日頃から「褒めるための種」をまくことです。子どもと話し、目標を決めさせるのです。「逆上がりを来月までにできるようにする」などと。実際に目標に向かい頑張る姿を見たら、すかさず全力で褒めましょう。子どもが「今、頑張りたいこと」を親が分かっていれば、褒めるタイミングもつかみやすいのではないでしょうか。

伝え方 ポイントを絞る

 ――「伝え方」で気を付けた方がよい点はありますか。
  

 「頑張れ!」と励ます時、何をどのように頑張ればいいのか具体的に伝える方が効果的です。私はテニスの試合で励ます際には「君の得意なボレーをラケットを振らないように気を付けて頑張れ」と絞って伝えます。実際に頑張ってほしいことはたくさんあります。しかし、いくつも伝えると何をしていいか分からなくなり、不安な思いを抱えてプレーをしてしまいます。絞って伝えることで、安心して課題に集中し、結果的によい成果を出すことができるものです。

 親子間にも通じると思います。子どもへの期待が高い分、要望をいくつも伝えてしまいがちですが、今、頑張ってほしいことを、一つに絞って伝えてみてはいかがでしょうか。

接し方 楽しませる視点を

 ――勉強へのやる気がもてない子には、どのように接したらよいでしょうか。

 「やる気になりなさい」と口で伝えて、やる気になる子はめったにいないでしょう。子どもは「勉強って楽しい」と感じた時に、やる気になるものです。

 私は教員時代、子どもが発表をしたくなる授業を目指しました。そのために「楽しく学ぶ」にはどうしたらよいかを考え、遊びの要素を取り入れた授業を行いました。子どもに好評でクラス全員が一斉に手を挙げて発表をするようになりました。勉強は分かるから楽しいのではなく、「楽しいから分かる」のだと考えています。

  

 ――家庭でも「子どもを楽しませる」という視点が大切ですね。

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 わが家の場合、朝晩の食事の時間は家族がそろうように心掛けました。食事の前には、紙でできる簡単なパズルゲームなどを用意して親子で遊びます。例えば別掲のように、四角のブロックを作り、「す」の頭文字から始まる言葉を、2文字、3文字、4文字……と作るのです。誰が早く作れるか、きょうだいや親子で競争したり、とても楽しい時間でした。子どもは必死になって言葉を考えるので、語彙力を高める効果もありました。

  
 ――遊びながら学べる形がいいですね。

  

 親子一緒にワクワクする遊びの時間があると、コミュニケーションは豊かになり、学ぶ意欲も高まります。できれば、食事の前後、寝る前など、固定の時間帯に継続してできるようにしたいものです。朝の5分、夜寝る前のほんのわずかな時間でも家族で行うイベントがあると、子どもはそれを毎日の励みにするようになります。

 おいしいものを食べに行ったり、遠出したりすることも時にはよいのですが、子どもは親と一緒にワクワクしながら過ごす時間を求めていると思います。
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■プロフィル  あんどう・ひであき 1948年、北海道生まれ。小学校教員を38年務め、子どもが主体となって参加する授業スタイルが高い評価を得る。中学・高校のソフトテニス部のコーチとして4回の全国優勝、小学校の北海道選抜監督として12回の全国優勝の経験も。近著に『勉強したがる子が育つ「安藤学級」の教え方』(講談社)。
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誰だって「天才」になれる [教育]





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東大法学部首席の弁護士 山口真由さんに聞く

努力とは根性論ではなく、方法論が大事!

 「天才」と聞くと、何を連想しますか? 何でもこなす万能の持ち主でしょうか。『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。』(扶桑社出版)の著者・山口真由さんは、周囲から天才と呼ばれ続けた一人です。その山口さんに、なるほどの“天才への道”を聞きました。

 これまで学習塾に一度も通わず、東大に現役合格した山口さん。

 彼女は在学中、司法試験と国家公務員採用総合職試験に合格。東大法学部を首席で卒業し、財務省に入省した。まさに天才というにふさわしい経歴だろう。

 実は昔から、天才と呼ばれることにコンプレックスを抱いていました。勉強したこと以外の内容を尋ねられても答えられないと知っていたからです。

 でも、周囲の期待に応えたかった私は、プレッシャーを勉強への意欲に転換できました。

 私には特別な才能はありません。そんな自分だからこそ、努力を続けられる方法論を見いだせたのです。

 努力しても継続できない人が多い。それは努力についての認識に誤りがあるから、と山口さんは提唱する。

 日本では、努力することを根性論で捉えている方が多いですよね。スポ根マンガにありがちな、「気合いだ!」と我慢を強要するイメージ(笑い)。

 努力すれば暮らしが良くなるとされた高度経済成長期では、我慢は美徳という考え方があっても良かったと思います。でも昨今は、国内総生産(GDP)が伸びず、努力しても報われない場合もあります。それゆえ、努力することはダサイ、カッコワルイとなっちゃって、継続できない若者が増えてきたのではないでしょうか。


 なぜ努力する対象を勉強に選んだのか?


 私は跳び箱4段を跳んで骨折するほど、根っからの運動オンチだったんです(笑い)。コンプレックスの塊だった私に、父が教えてくれました。

 「世の中、簡単にお金はもらえない。だから“誰もできないこと”をするか、“誰もが嫌がること”をするしかない」と。

 わりと勉強は得意だったので、消去法で努力の対象に勉強を選んだわけです。しかも勉強は、やった分だけ見返りもあるので。

 山口さんを語る際に外せないのが、司法試験の時の勉強法だ。

 司法試験の口述試験の2週間前のこと。毎日、19時間半の勉強を続けた結果、「蛍の光」が幻聴で聞こえてきたんです。結局、試験日まで幻聴はやまず、会場の待合室でも歌をハミングしていました。周囲からは、変人に映ったに違いありません(笑い)。

 でも、この経験を機に、自身の限界を知れたのは大きかった。大変で多忙な時も、“あの時に比べたら”と耐えられるようになりました。

 では、天才への代表的な方法論とは?

 努力する際、最もやってはいけないのが、“自分との戦い”にしてしまうことです。もちろん、どの分野でも突き詰めれば、努力は弱い自己との戦いになるのですが、そこで勝ち抜けることができるのは一握りの人です。

 ストイックな生活を強いて孤独な戦いに挑むと、たいていはうまくいかないもの。身近にライバルを見つけて一緒に頑張ることで、努力は継続しやすくなります。その他、いくつかまとめたので参考にしてみてください。  

 4月は新たな門出を迎え、“さあ、頑張ろう!”と努力を開始する若者も多い。夢を追う青年たちに贈る言葉を――。

 頑張りすぎずに頑張ることが、継続の鍵です。気合いを入れて何かを始めようとすると勢い余って、息切れしてしまいがち。

 小さな成功体験を積み重ね、“今日はこんなに頑張った”と、自分で自分を褒めてあげることです。自分への信頼、自分への期待を決して失わず、夢に向かって一歩ずつ進んでいってください。

努力を続けるためのメソッド

1 4分野の中から得意なものを磨く

 ビジネスで求められるのは、アウトプット・インプットする力。アウトプットでは「書く」「話す」こと、インプットでは「読む」「聞く」ことがあげられます。努力する対象は、4つの中から最も得意な分野を選び、磨いていくと良いです。

 例えば、努力する対象を「読む」に選んだ方は、使う教本は1冊にするべき。多くの教材を学ぶよりも、1冊に絞ったほうが記憶に定着するからです。さらに、時間をかけて読了するより、ざっと7回読むこと。読むという作業の抵抗感を軽くしましょう。

2 食事の時間で1日を3分割する

 努力の継続には、1日の時間の振り分けが重要で、その目安として適しているのは食事です。私は昼食を14時頃、夕食を20時頃に取って1日を3分割することで、高い集中力を維持しています。昼食が定時の方は、朝食を早めに取ると効果的です。

3 道具を1つにし、見える化を図る

 使うアイテムは、1つにこだわることがポイント。例えばペンだと、中身のインクが見えるものをお勧めします。液体が減っていく様子を確認でき、努力の見える化によって、“私はこれだけ頑張ったんだ”と実感を持てるからです。

4 ルールの中に「抜け道」を作成

 努力する上でルール作成は不可欠ですが、厳格すぎると息抜きさえできず、長く続きません。ゆえに「抜け道」を設け、自分を納得させるための正当な理由をつけることが肝心です。「禁酒すること。しかし、祝いの席での飲酒はOK」という具合に。

5 毎晩1分、自身と向き合う時間を

 同じ作業を繰り返していると、気付かぬうちに心がすさんでしまうことがあります。それを防ぐために、1日の終わりに自分と向き合う時間をつくり、その日を振り返るといいでしょう。私は日記を続けられないので、夜空を眺めながら、反省するようにしています。

■プロフィル  やまぐち・まゆ 1983年、北海道生まれ。2002年、東京大学法学部に入学。在学中の3年時、司法試験に合格。4年時、国家公務員採用総合職試験に合格。06年、東大法学部を首席で卒業後、財務省に入省し、租税政策に従事する。09年、弁護士登録。企業法務と刑事事件を受け持つ傍ら、ニュース情報番組「モーニングCROSS」(TOKYO MX)にレギュラー出演するなど、コメンテーターとしても活躍中。




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小学生を伸ばす 親力アップ講座 短所は長所? [教育]

長いスパンで見てあげて

 親は、子どもの短所ばかり数えてしまいがちです。しかし、長所と短所は常に表裏一体です。短所に見えることは、見方を変えれば長所でもあるのです。

 例えば、宿題をやらないまま平気で遊べる子がいたとします。これは親にとっては短所に見えます。なぜなら、親にとっては不都合で不快なことだからです。しかし、見方を変えれば楽天的で神経がずぶといということでもあります。

 実は私も子どものころ、こういう性格でした。今、教育評論家という仕事をしていますが、そういう性格だからこそ続けられている部分が、かなりあると感じています。

 私は複数の原稿の締め切りが迫っても、講演の時はそれを忘れて楽しく臨むことができます。大きな仕事が重なって時間的に逼迫してきても、根底には「なんとかなるでしょ」という楽天的な気持ちが常にあります。もし、私が“宿題をやってからでないと楽しく遊べない”というような性格だったら、この仕事は続けられなかったかもしれません。

 このように、現時点で親には短所に見えることも、子どもが長い人生を生きていく上では長所であるかもしれないのです。

 また、「うちの子はマイペースで困る」という人がいますが、それは他人のペースに左右されないということですから、将来も自分自身の人生をしっかり着実に生きていくことができるはずです。

 やることが雑だとか、だらしがないなどというのは、細かいことは気にしない大らかな性格ということです。こういう人が大きな仕事を成し遂げるのです。

 落ち着きがないというのは行動力があるということでもあります。将来、きっとエネルギッシュに活躍するはずです。また、飽きっぽいというのは好奇心が旺盛ということでもあります。将来、いろいろなことに積極的にチャレンジしていくはずです。

 子どもの短所は、親であるあなたにそう見えるだけなのです。それは、今のあなたの都合や快・不快の反映に過ぎません。一度その見方を疑ってみてください。子ども本人の立場に立って、そしてもっと長いスパン(期間)で見てあげてください。

教育評論家 親野智可等

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