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子どもの携帯電話 買い与えるタイミングは? [子供の付き合い]

ネット教育アナリストの尾花紀子さんに聞く
なぜ必要か、何度でも話し合いを
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 携帯電話は今や多くの子どもが使用していますが、買い与えるタイミングは子ども一人一人によって違います。保護者が気を付けるべき点について、携帯電話と子どもの問題に詳しいネット教育アナリストの尾花紀子さんに聞き、まとめました。

ステップ1 何のために持つの?
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 子どもに携帯電話を買い与える時期かどうかを見極め、適切に利用できるようにするため、次の三つのステップを大事にしてほしいと思います。

 最初のステップは、子どもが「携帯電話がほしい」と言ってきた時の対応です。小学校中学年くらいが多いようです。

 ポイントは「なぜ、ほしいのか」を聞くこと。「みんなが持っているから」と言ってきたら、「みんなって誰と誰?」「何のために持っているの?」と優しく問い掛け、携帯電話を何のために持つのかを子ども自身に考えさせます。こうした会話を子どもが答えられるようになるまで、繰り返し行いましょう。
ステップ2 具体的な使い方を確認する
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 ステップ1の質問に保護者が納得できる答えを返せるようになったら、次のステップです。

 「みんなはどんなふうに使っているの?」「あなたは具体的にどう使うの?」と聞きましょう。友達は、塾や習い事で帰りが遅くなった時の連絡用として買ってもらったのかもしれません。もしも、ゲームをしたり、音楽を聴くことが携帯電話を持つ目的であれば、携帯電話である必要はないでしょう。

 どうして携帯電話が必要なのか、保護者が納得する具体的な理由が言えるようになるまで、何度も話し合いをしてください。

 子どもは何とか説得しようと、友達の様子を見聞きしたり、情報を調べたりしながら、いろいろな理由を付けて語ります。このやりとりが重要です。

 理由を考え、伝えることで、自分の言葉に責任を持つことにつながるからです。
最初は試用期間と考え保護者が管理

ステップ3 親子のルールを決める

 ステップ1、2をクリアしたら、携帯電話の購入を具体的に検討しましょう。持たせると決めたら「親子のルール」をしっかり決めてください。

 私がお勧めしたいのは、「貸出機」からスタートすること。子どもの携帯電話は保護者が購入したもので、料金も保護者が払うわけですから、きちんと使えるようになるまでは、保護者が管理しながら使わせる試用期間にします。

 必要な時に貸すのですから、外出先から帰ったら保護者に返すこと。通話やメールは自分の部屋でやってもいいけれど、使い終わったら必ずリビングの充電器に戻すように決めるのです。

 携帯電話を保護者が管理し、リビングで充電するのには、三つの大きなメリットがあります。一つは、分かりづらくなる交友関係が着信の様子から見えてくること。二つ目は、リビングに置くことで、使い終わったら手から携帯電話を離す習慣が身に付くこと。最初から自由に使わせてしまうから、手放せなくなります。依存から少しでも遠ざけるためには重要なポイントです。

 三つ目は、携帯電話について自然と会話が増えること。貸し借りの中で共通の話題が生じ、親子で一緒に考えるきっかけになるのです。子どもが適切に携帯電話を使えるようになったら、「貸出期間」を終え、自由に使わせてあげましょう。

会話が問題を解決する

 携帯電話は、通話機能だけでなくインターネットが手軽に使えることに特徴があります。ネットは便利ですが、危険な情報、出会いがたくさんあります。その危険性も十分に分かった上で子どもには使わせたいものです。

 「携帯電話は危ないから使わせない」という考えもありますが、学齢が上がれば必需品となることから問題を先送りしているにすぎず、現実的な対応ではありません。

 将来、必ず使うものならば、取り上げるよりも、安全に賢く使えるようにしていく方が価値があります。そのためのポイントは、会話ができる親子関係を築くことです。

 知らない人からメールが来たり、友達からメールで悪口を言われたり……。携帯電話を持てば、楽しいことだけではなく、嫌なことも起きます。解決の難しい問題も起きるかもしれません。

 ただ、どのような問題が起きたとしても、親子で何でも会話ができる関係が築かれていれば、子どもの方からその都度、相談してくるでしょう。相談を受け、早期に適切な解決策を考えることができます。

 スマートフォンが登場し、子どもにどのように使い方を教えればいいのか、悩んでいる保護者は多くいます。でも、結局、子育ての基本は変わりません。親子の会話にあるのです。会話ができていると、子育ては非常に楽になります。子どもの見えないところが減り、心配も減るからです。

 携帯電話が子どもにとって必需品になりつつあるからこそ、その使い方を話し合うことは、生活リズムや友達との付き合い方、学校生活を見直すチャンスにもなります。今は携帯電話をきっかけに、しつけをすることもできる時代なのです。
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