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子どもを伸ばすコツ [教育]





一緒にワクワクする時間を作ろう!

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北海道教育大学 非常勤講師 安藤英明さんに聞く

 子どもを伸ばすために大切な親の「褒め方」「伝え方」「接し方」を中心に、北海道教育大学旭川校非常勤講師の安藤英明さんに聞きました。


褒め方 タイミングを逃さない

 ――子どもを伸ばすために家庭で大切なことは何でしょうか。
  

 基本は「褒める」ことです。子育てでは子どもと向き合う時間が長い分、「子どものことをなかなか褒められない」という親が多いのです。でも、子どもは親から認められたいと思っています。もっと褒めてほしいですね。

 褒める際に大切なのは褒め方ではなく、タイミングだと感じます。本人が一生懸命に頑張った時を逃さずに褒めること。「今こそ褒められたい」と思っている時に、大げさなまでに褒められることは、子どもにとって一生忘れられないほどのうれしい体験になり、自信につながります。

  

 ――タイミングを逃さないコツは?

  

 日頃から「褒めるための種」をまくことです。子どもと話し、目標を決めさせるのです。「逆上がりを来月までにできるようにする」などと。実際に目標に向かい頑張る姿を見たら、すかさず全力で褒めましょう。子どもが「今、頑張りたいこと」を親が分かっていれば、褒めるタイミングもつかみやすいのではないでしょうか。

伝え方 ポイントを絞る

 ――「伝え方」で気を付けた方がよい点はありますか。
  

 「頑張れ!」と励ます時、何をどのように頑張ればいいのか具体的に伝える方が効果的です。私はテニスの試合で励ます際には「君の得意なボレーをラケットを振らないように気を付けて頑張れ」と絞って伝えます。実際に頑張ってほしいことはたくさんあります。しかし、いくつも伝えると何をしていいか分からなくなり、不安な思いを抱えてプレーをしてしまいます。絞って伝えることで、安心して課題に集中し、結果的によい成果を出すことができるものです。

 親子間にも通じると思います。子どもへの期待が高い分、要望をいくつも伝えてしまいがちですが、今、頑張ってほしいことを、一つに絞って伝えてみてはいかがでしょうか。

接し方 楽しませる視点を

 ――勉強へのやる気がもてない子には、どのように接したらよいでしょうか。

 「やる気になりなさい」と口で伝えて、やる気になる子はめったにいないでしょう。子どもは「勉強って楽しい」と感じた時に、やる気になるものです。

 私は教員時代、子どもが発表をしたくなる授業を目指しました。そのために「楽しく学ぶ」にはどうしたらよいかを考え、遊びの要素を取り入れた授業を行いました。子どもに好評でクラス全員が一斉に手を挙げて発表をするようになりました。勉強は分かるから楽しいのではなく、「楽しいから分かる」のだと考えています。

  

 ――家庭でも「子どもを楽しませる」という視点が大切ですね。

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 わが家の場合、朝晩の食事の時間は家族がそろうように心掛けました。食事の前には、紙でできる簡単なパズルゲームなどを用意して親子で遊びます。例えば別掲のように、四角のブロックを作り、「す」の頭文字から始まる言葉を、2文字、3文字、4文字……と作るのです。誰が早く作れるか、きょうだいや親子で競争したり、とても楽しい時間でした。子どもは必死になって言葉を考えるので、語彙力を高める効果もありました。

  
 ――遊びながら学べる形がいいですね。

  

 親子一緒にワクワクする遊びの時間があると、コミュニケーションは豊かになり、学ぶ意欲も高まります。できれば、食事の前後、寝る前など、固定の時間帯に継続してできるようにしたいものです。朝の5分、夜寝る前のほんのわずかな時間でも家族で行うイベントがあると、子どもはそれを毎日の励みにするようになります。

 おいしいものを食べに行ったり、遠出したりすることも時にはよいのですが、子どもは親と一緒にワクワクしながら過ごす時間を求めていると思います。
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■プロフィル  あんどう・ひであき 1948年、北海道生まれ。小学校教員を38年務め、子どもが主体となって参加する授業スタイルが高い評価を得る。中学・高校のソフトテニス部のコーチとして4回の全国優勝、小学校の北海道選抜監督として12回の全国優勝の経験も。近著に『勉強したがる子が育つ「安藤学級」の教え方』(講談社)。
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