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イクメンパパにアドバイス 子育て中の言い争い [親と子供関係]

ママの「もっとやって!」の意味
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 子育て中の夫婦の連携はとても大切ですが、ちょっとしたことで言い争いになってしまうことがあります。今回は、ママがパパに「もっと子育て、家事をやってほしい!」と言ってきた時、パパはどのように対応すればいいのかをテーマにまとめました。

言葉の裏の気持ちに注目

 育児中のパパからよくこんな悩みが寄せられます。自分なりに家事・育児に頑張っているつもりなのに、ママからなかなか認められず、むしろ「もっとやって!」と言われる、というのです。「もっとやって」と言われる時、パパ側の問題として、大きく分けて三つのパターンがあると思います。

 このパターン以外にも「もっとやって!」と言われる時がありますが、その場合は家事や子育て以外の何かの問題をSOSとして伝えている可能性があります。ストレスを抱え過ぎると、自分が何に困っているのかが分からなくなるもの。「もっとやって」という言葉の裏には、家事・育児への参加を促しているのではなく、ママ自身の状況をもっと気に掛けてほしいという思いが表れているのかもしれません。

 言葉には表と裏があります。コミュニケーションを深めるには、表面だけで捉えるのではなく、言葉の奥にある“気持ち”を理解する必要があります。


なぜ「もっとやって」と言われる?

パターン①子育てをやっていない

 パパが子育て、家事に非協力的。連絡を入れずに、夜遅くに帰宅することがある。朝の準備でママが多忙なのに、なかなか起きずに寝ている。


パターン②もう少しやれる余地あり

 パパは子育てに積極的だが、ママは「もう少しやれる」と思っている。子どもの遊び相手になるが、おむつ替え、寝かし付けには非協力的など。


パターン③ママの要求水準を満たしていない

 一生懸命にやっているが、ママの要求を質的に満たしていない。子どもへの接し方、洗濯物のたたみ方、食器の洗い方が、ママの理想とする形と大きな隔たりがあるなど。

我慢も有効な解決法

 夫婦の言い争いが起きた時の対応として、一般的に次の三つが挙げられます。

 ①問題解決型

 「ママは子育てで大変だから、パパが家事をもっとやってほしい」といった要求に、具体的にどうすればいいのかなど、2人で話し合い、解決策を探す。

 ②回避型

 冷静に話し合えないほど相手が感情的だと分かった時に、話を打ち切ったり、無視したり、その場を立ち去ったりする。

 ③譲歩・我慢型

 相手の感情的な要求に、反論があっても言い返さずに、回避もせず、受け答えをしながら、相手の言いたい内容をじっくり聞く。

 注目してほしいのは③です。譲歩・我慢型は、問題解決から目を背けているように見えて、実はとても有効な方法です。強い語気で言い争いになった時は、お互い冷静に考えられないため、相手の揚げ足を取り、不毛な言い争いになることが少なくありません。相手が不平不満を抱えているならば、とにかく言ってもらい、全部吐き出してもらうことです。言い返すのではなく、ぐっと我慢する。問題の解決を焦らず、あいまいなまま、先延ばしにします。

情緒的サポート心掛けて
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 聞くことに徹して、後で冷静に考えてみると、そもそも相手が何を要求しているのかが、あらためて分かることがあります。相手も言うだけ言ったら、すっきりするもの。問題解決型ばかりが理想と思いがちですが、譲歩・我慢し、相手の話をじっくり聞き続けるのも有効な解決法です。たいていの問題は時間とともに解決したり、変化したりします。

 以前、夫婦それぞれの結婚満足度を調べた際に、意外な点が見えてきました。妻に家事・育児の負担が圧倒的に偏っている夫婦でも、妻の満足度が高い家庭は少なくなかったという点です。妻の満足度が高い夫婦には共通点がありました。

 妻の負担を減らすために家事・育児を夫がやっているかどうかという点よりも、夫が「情緒的サポート」をしているかどうかの方が大きく影響していたのです。情緒的サポートとは、妻の話を聞く、気持ちに共感する、感謝を述べることなどを指します。

 たとえ家事や育児を手伝う頻度が低かったとしても、情緒的サポートをきちんと心掛けることで、ママの「もっとやって」も軽減されるのかもしれません。

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やってますか? パパ育児 [親と子供関係]

暮らし イクメン, 子育て, 父親
知っておきたい! パパ育児のポイントイクメン
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パパ育児といってもどんな時に何をしたらよいのだろう? 安藤さんら、ファザーリング・ジャパンのスタッフが書いた『新しいパパの教科書』『新しいパパの働き方』(ともに学研教育出版)などから、子どもの成長段階に合わせたポイントをまとめてみました。

プレパパ期

妊娠をすると、ママはホルモンのバランスが変化し、不安になったり、イライラしやすくなります。また、しばらくするとママはつわりを経験し、個人差はありますが、食事をつくるのも食べるのもつらくなることが多いです。

ポイント
○ママの体調を気遣い、心身両面をサポートする
○つわりの時期は、積極的にパパが料理をする
○重い荷物を持つ、風呂洗いをする
○妊婦健診に付き添って、父親の自覚を深める
○両親学級で基本的なことを学び、準備をする

出産時、ママは体力的にも精神的にも苦しいので、パパが寄り添い、心身ともに支えることが必要です。ママによっては「陣痛中は一緒にいてほしいけど、出産には立ち会ってほしくない」ということもあるので、どうしたらよいか事前に相談しておきましょう。

ポイント
○立ち会い出産で、ママを全力でサポートする

※分娩室でパパにしてほしいこと
・手を握る
・飲み物を飲ませる
・汗を拭く。うちわであおぐ
・腰や肩、足をマッサージ
・たわいのない話をする
・どうしてほしいか聞く

産後

ママはお産で骨盤がゆがんで足腰がふらつき、心身ともに不安定。2、3時間おきに授乳するため、慢性的な寝不足で、約1カ月は安静が必要です。出産直後の女性の8割が情緒不安定(マタニティー・ブルー)になりますが、自然に回復する場合が多いです。

ポイント
○炊事、洗濯などの家事を、積極的におこなう
○子どものオムツ替え
○お風呂に入れる
○ミルクをあげる、授乳後のげっぷ出しをする
○ママのメンタルのケア。産後1カ月以上たっても気分が落ち込む状態が続く時は、「産後うつ」が疑われるので、早めに医師に相談する

乳児期

産後8週が過ぎるころには、ママも家事・育児に復帰でき、数カ月たつと子どもは、いろんな表情を見せ始めます。一方で、「8カ月不安」と呼ばれる 「人見知り」が始まり、ママでなければダメという状況に、パパは戸惑ってしまうかもしれませんが、脳や心が順調に発達している証拠です。

ポイント
○人見知りをされてもめげずに関わる
○泣いた時の抱っこなどスキンシップを増やす
○目を見て語り掛ける
○離乳食などを食べさせる
第一次反抗期

2歳ごろになると、子どもはパパやママ、きょうだいのすることを何でもまねし始めます。一方で自我が芽生えだし、第一次反抗期といわれる「いやいや期」も始まり、わがままになったり、衝動的な行動が多くなります。

ポイント
○ケガや事故が起きないよう、安全面や衛生面に注意を払う
○子どものわがままに、夫婦でバランスよく対応するために、ママと話し合う
○絵本の読み聞かせをしてみる


コミュニケーションのきっかけをつくる

パパ育児といっても、日常的に子どもとコミュニケーションをとるきっかけができるように、子どもと時間を共有する父親の役割を決めておくことが大 切になります。例えば、絵本の読み聞かせ、一緒に朝のゴミ出し、スポーツなどの地域のサークルに共に参加するなど、それぞれのパパならではの子どもとの共 同作業を行うことで、コミュニケーションが広がります。

幼児期・学齢期

幼稚園、保育園での生活が始まる幼児期は、子どもが活動的になってくる時期で、パパと遊びたがります。また集団生活の中で、子どもは徐々に社会について学び、小学校に入ると学習が加わり、さらに社会性が増します。
ポイント
○子どもと遊ぶ時間をもつように工夫する
○子どもの自立心の尊重としつけのバランスについて、ママと話し合う
○保育園の送りや迎えをする
○地域のパパ友、ママ友とつながり、PTA活動などを通し、子どもを見守っていく

どんどんパパ友とつながろう!

パパ育児を楽しくするコツの一つが「パパ友」をつくることです。育児でうまくいかず悩んでいたことも、第三者に話してみると、すっきりしたりする ものです。パパサークルは全国各地に広がっているので、地元のサークルに入ってみたり、地域や行政で開催されるパパ向け子育て講座などに参加すると、パパ 友づくりにつながります。また、地域のパパ友、ママ友とつながることは、災害など、いざという時の助け合いに役立つので、とても重要です。

思春期

子どもは、小学校高学年から中学生にかけて思春期を迎えます。一般的に「第二次反抗期」とも呼ばれ、急激に身体と心が成長し始めることで、バランスがとれずに、精神的に不安定になったりもしますが、子どもから大人へと自立していく第一歩といえます。

ポイント
○子どもとメールなどを使ってコミュニケーションをとる
○父親が仕事にどう挑戦しているかを伝える
○どんな時でも、信じ、見守っていることを伝える

子育ての感謝をこめて食欲の秋には



楽しみましょう!

小学生を伸ばす「ユーモア精神」 [親と子供関係]

子どもを尊重する心の表れb0048724_018853.jpg

 子どもが食後の歯磨きを忘れた時、あるお父さんはこう言ったそうです。「食べ終わったらすぐやることってなんだったかな~。あ~、思い出せないよ~。さっきまで覚えていたのに忘れちゃったよ~。あ~、なんだったかな~」

 お父さんは“変顔”を作ったり、頭を抱え込んで身もだえしたりしながら言いました。すると、子どもが「歯磨きだよ! パパ忘れちゃったの?」とうれしそうに言いながら洗面所に走っていき、歯を磨き始めたというのです。

 それで、お父さんは「そうだった。ありがとう。助かった。お父さん、また忘れるかもしれないから、忘れてたら教えてね」と言いながら自分も磨きました。

 普通だったら、「ちゃんと磨かなきゃダメだろ」と叱ってしまいそうな場面です。でも、ユーモアを交えながら楽しくやらせることもできるのですね。

 このお父さんは、日頃から1日1回は子どもを笑わせるようにしているそうです。いつも上から目線で子どもを叱ってばかりの親には、思いもよらないことだと思います。

 そもそも、ユーモアはサービス精神の表れです。そして、サービス精神は相手を尊重する気持ちが根底にあってこそ生まれてくるものです。

 ですから、子どもを一人の人間として尊重できる大人だけが、子どもに対してユーモア精神を発揮できるのです。「なんで子どもを尊重する必要があるのか。子どもなんて叱ってやらせればいいんだ」と思っている大人にはできないわけです。

 子どもはユーモアのある大人が大好きです。そういう大人なら子どもの気持ちを尊重してくれるということを、本能的に知っているのでしょう。そして、子どもは、自分を尊重してくれた相手に対して尊重をもって対応するようになります。

 ユーモア精神を発揮する上で、もう一つ必要なのは心の余裕です。何でもかんでも抱え込まず、やるべきことを精選し、生き方をスリム化して余裕を生み出しましょう。

 また、逆に、ユーモア精神を発揮することで心の余裕が生まれてくるということもあります。

 ですから、怒りを爆発させて叱りそうになったときこそ、何か面白い伝え方を考えて実行してみるといいと思います。





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親子で読んでほしい本② [親と子供関係]

どーした どーした
天童荒太 文
荒井良二 絵
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 ゼンは元気のいい小学3年生の男の子。知らない人にでも、平気で「どーした」と声を掛けます。ただ、余りに「どーした」と連発するので、周りの人には、どちらかというと嫌がられています。

 ある朝、学校へ向かう途中、少年ミツに出会います。顔色がとても悪く見えたので「どーした」と聞いたのですが、様子が変です。

 ゼンはミツのことを心から心配して、結局は多くの人たちを動かして助け出します。

 他人と関わることを嫌がる世の中ですが、ゼンのような人が増えたら、少しはステキな社会になるかも。メッセージ性の強い絵本です。

 小学生中級以上。(集英社 48ページ 1620円)


クグノビックリバコ
いとうひろし 作
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 主人公に届いたプレゼントの箱には、芋虫のようなものが。これは「クグノタカラバコ博物館」から届けられたものです。

 新聞紙などを餌にするこの虫は、文字だけ食べて白い紙を残していくという、モジクイムシでした。

 この博物館には、行こうと思ってもなかなか行けませんが、再び届けられた「カゲアヤツリ」というひもに操られて進むと、館長がいるところへたどり着き――いや、館長のクグは不在で、ユーレイのクグのもとへ。

 次々と起こる不思議な話。ただ、読むうちに、あなたも“ココロノフルサト”にたどり着くかもしれません。

 小学生上級向き。(偕成社 110ページ 1080円)


世の中への扉 まるごと日本の世界遺産
増田明代 著
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 昨年、富士山が世界文化遺産に登録され、話題となりましたが、そもそも「世界遺産」って何?

 地球上には、美しい大自然や人類の貴重な歴史を示す建物などが、たくさんあります。これらを生きとし生けるものの財産=宝物と考え、しっかり守っていこうと、ユネスコを中心にして1972年に成立されたのが「世界遺産条約」です。

 この本は、世界遺産について、歴史や精神性なども踏まえ、子ども向けに分かりやすく解説した一書です。

 さて、日本には何件の「世界遺産」があるかな?――答えは本のオビを見ても分かるようになっています。

 小学生上級以上。(講談社 190ページ 1296円)





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親子で読んでほしい本 [親と子供関係]

やくそく
ニコラ・デイビス 文
ローラ・カーリン 絵
さくまゆみこ 訳
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 少女が住んでいたのは、ぎすぎすして、ずるくて、すさんだ街。

 少女はスリだった。自分と同じように貧しい人から、物を盗んで生きていた。

 ある日、おばあさんからカバンを取ろうとしたら、「これを植えるってやくそくするんならね」と、カバンをくれた。中には、ドングリが入っていた。

 少女は街のあちこちに、それを植えた。やがて芽が出て、街は緑に覆われ、住む人々も少女自身も……。

 心に染み入る示唆深い絵本。小さな命の存在こそ、希望と再生をもたらすのですね。

 幼児から。(BL出版 40ページ 1728円)


クレヨンマジック
舟崎克彦 作
出久根育 絵
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 外は雨です。退屈な僕は“いいことを教えてあげましょうか”という声に従い、言われた通りのことをしていきます。ポストに届いた物を部屋に入れ、10、9、8……と数えると、あら不思議。僕の小さな部屋は、大きな広間に。太い柱が並び、神殿のようです。

 柱の陰では、青いクレヨンおじさんが“青は嫌だ”と泣いています。そして、赤のおばさんは大笑いをし、緑のお兄さんは怒っていて、何か問題が発生している様子。それを解決するのは僕の役目?

 本は、思ってもみない世界へ連れて行ってくれますね。摩訶不思議な“旅”を楽しんでみましょう。

 小学生初級向き。(すずき出版 64ページ 1296円)


漢字だいぼうけん
宮下すずか 作
にしむらあつこ 絵
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 すう君は、いろいろなものに名前を付けるのが大好き。

 木村さんや森さん、横田さんなど、名字に「木」がある人の家が並ぶ道には「木通り」と名付けたり、3匹のサルの置物に「けんちゃん」「ぶんちゃん」「げんちゃん」と名付けたりして、楽しんでいます。

 学校で漢字を習うようになり、読み方や形にも興味津々です。ある日、友達と遊ぶ約束をしますが、地図に横書きで書いた一文が勘違いを生み、行き違いになってしまいます。

 漢字って、何て面白いのでしょう! 子ども目線で、たくさんの気付きに満ちている、楽しい童話です。

 小学生初級から。(偕成社 70ページ 1080円)





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優れた作品を子どもたちへ [親と子供関係]

 一般社団法人「日本児童文芸家協会」は5月23日、「児童文化功労賞」など同協会4賞の平成26年度贈呈式を都内で行いました。023221.jpg

 今回、昨年1年間に出版された児童文芸の著作のうち、最も優秀な作品に贈られる「協会賞」は、「該当作なし」でした。

 また、同期間に出版された、新人作家による優れた作品に贈られる「児童文芸新人賞」は、嘉成晴香さん著の『星空点呼 折りたたみ傘を探して』(朝日学生新聞社)が受賞しました。

 同じく、自伝的・歴史的事実を取材した少年少女小説や児童向けノンフィクション作品等に贈られる「福田清人賞」には、朽木祥さん著の『光のうつしえ 廣島 ヒロシマ 広島』(講談社)が輝きました。

 今年で53回目を数える「児童文化功労賞」は、児童文化の向上発展のために、長年、努力してきた人の功績を称えて贈られるもの。岡野薫子さん(文学・絵画)、清水眞砂子さん(児童文学評論家・翻訳家)、森山京さん(童話作家)、和歌山静子さん(絵本作家、挿絵画家)の4人が、受賞しました。

「光のうつしえ」高く評価princess_growth_chart.jpg

 贈呈式では各賞の選考過程が報告されました。そのうち“該当なし”だった協会賞について、選考委員長の岡信子さんは、同賞には、児童図書の出版に関わる全ての人をうならせる作品であり、作家の執筆意欲を奮い立たせて目標となるものを選びたいとし、「高い理想を掲げるゆえに残念な結果となった」と強調しました。

 一方、福田清人賞について、選考委員長の瀬尾七重さんから、朽木さんの作品は「圧倒的に高い評価」を得て選出された経過が報告されました。

 受賞作の『光のうつしえ』は、原爆投下から25年たった広島を舞台にした物語。3人の中学生たちが、身近な人たちへの聞き取りや手紙などから当時の惨状を知り、絵を描くなどして“ヒロシマ”を表現していきます。そして、途方もない悲しみを抱えたままだった大人たちが、少年少女らと共に少しずつ変化していく様子も。

 ここには被爆二世として“ヒロシマ”を書き続ける朽木さんの思いが詰まっています。

 贈呈式で朽木さんは「文学の仕事の一つは“想像力に訴えて目撃させる”ことでもあると思っています」と、心情を吐露。
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 “あの日あの時”を体験していない自分は、その惨禍を十分描き出せないにしても、「一発の爆弾が奪ってしまったもの、踏みにじった心や生活を、もし読者に届けられたら、それは深い『共感共苦』で受け止めていただけるのではないか」と。

 朽木さんは、私たちが生きる世界は“小さな物語”が集まってできているとし、「原爆投下という巨大な事件を描き出すためにこそ、(人々の)ささやかで小さな生活を一つずつ丁寧に描いていきたい」と語りました。

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 児童文化功労賞を受賞した清水眞砂子さんは、贈呈式当日、日本私立小学校連合会の西日本地区教員研修会に講師として招かれていたため、滞在先の大阪からメッセージを寄せました。

 謝辞の中で清水さんは、大阪で教員たちに次のような問い掛けをしたことに言及。「悲しみも不安も、ためらいも孤独も、みんなマイナスのこととして退けられてしまう。そんな空気の中で、人は、人になれるのか」と。

 また、「七十代に入った私は、このところの日本の政治の、社会の恐ろしいまでの変わりように、私たちの世代は何をしそびれてしまったのか、と考えることが多くなりました。ひどい社会を次代に残して、立ち去っていいのか。子どもを取り巻く文化のありようを思います」とも。

 子どもは本来、喜怒哀楽を遠慮なく表しながら、伸び伸びと過ごすことが保証されているはず。それを知らず知らず抑圧し、ひいては“悩むこと”にさえも敗北感を覚えてしまう若者を多く生むような、今の社会の在り方に清水さんは長く警鐘を鳴らしてきました。
「人間は、気高さも醜さも併せ持つ、不思議で豊かな存在です」と強調。そして「“こういう人になりたい”というモデルを多彩に持つことは、人間の成長には大切なこと。それは、本からもたくさん学べます。子どもが自分の求める人間像を探していけるように、子どもと本とをつなぐ大人の役目は大きいですね」と聞きました。
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小学生を伸ばす 親子関係 [親と子供関係]

気持ちを酌んだ言動を


 職場で誰かがコーヒーカップを落として割ったとします。たぶん、あなたは「大丈夫? ケガはない?」などと言いながら片付けを手伝うでしょう。さらには、「服は汚れなかった?」と心配したり、替わりのコーヒーを入れてあげたりするかもしれません。間違っても、「何をやってるの! 気を付けなきゃダメでしょ」などと責めたりはしないはずです。ところが、自分の子どもが同じことをした場合は、まったく違う言動になります。

 多くの人の最初の一言は「大丈夫?」ではなく「何をやっているの!」になってしまうのです。さらには、「何でそんなにそそっかしいの? 気を付けなきゃダメでしょ」とか、「落ち着きがないからだよ!」などと言ってしまうかもしれません。

 また、職場の同僚が「仕事が大変だ」と愚痴をこぼしたとしたら、あなたは「本当に大変だよね。イヤになっちゃうよね」と共感するはずです。間違っても、「仕事なんだから仕方がないでしょ」などと正論で責めたりしないはずです。

 ところが、子どもが宿題の愚痴をこぼした場合は「何を言ってるの。ちゃんとやらなきゃダメでしょ」となります。

 なぜかというと、「子どものため。しつけや教育のため」という思い込みと「親だから許される」という勘違いがあるからです。

 そして、この思い込みと勘違いこそが、親子の人間関係を崩壊させる最大の原因です。親子関係が崩壊すると、しつけや教育どころではありません。子どもの人格形成にも影響しますし、親子で長い間苦しむことにもなります。でも、親にはそれがなかなか見えません。

 他人同士の場合は、よい人間関係を作らないと自分が苦しくなることが目に見えています。ですから、相手の気持ちを酌んだ思いやりのある言動ができるのです。

 職場の人間関係よりも、親子の人間関係の方が大切なはずです。親子だけでなく、夫婦関係やきょうだい関係もそうです。

 私たちは、本当に大事にするべき人間関係を粗末にしています。一番身近で大切な人に対してこそ、相手の気持ちを酌んだ思いやりのある言動をしていきたいものです。




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親子の会話で表現力を伸ばそう [親と子供関係]

K.I.T虎ノ門大学院の三谷宏治教授に聞く
言葉に気を付けると気持ちと行動が変わる
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 親と子どもの間ではわずかな言葉だけでも、意思疎通ができます。それには良い面がある一方で、自分の気持ちを言葉できちんと表現できない、考える力が育たないなど、困ったことにつながる場合もあります。家庭で子どもの表現力・思考力を伸ばすための工夫について、K.I.T虎ノ門大学院教授で、『親と子の「伝える技術」』(実務教育出版)の著者である三谷宏治さんに聞きました。

文章で話す心掛け

 家庭での親子の会話は、ワンワード(一つの単語)で、成立してしまうことがよくあります。子どもが「ムリ!」「ジュース!」などと一言を話すだけで、親は要求内容を理解して応じることができます。

 これは距離の近い親子関係だからこそできることですが、子どもの表現力や思考力を磨く点では、好ましくありません。

 例えば他人に、「ジュース」と単語を言っただけでは、どれくらいの量で、何の味で、なぜ今ほしいのかといった基本的な内容が分かりません。そうした詳しい内容を省いて、一言で伝えられる親子の会話は楽ではありますが、詳しく説明しなくてよいため、自分で考える機会を奪ってしまいます。

 だから、ワンワードではなく、ちゃんと文章にして話す心掛けが必要です。よく「頭がよい子は表現力が高い」と思われがちですが、逆です。「表現力が高いと、頭がよくなる」のです。

 人間は言葉を使って思考します。単純な単語しか使えなければ、思考も単純になります。複雑な文章を使えるようになれば、思考も豊かになります。だから、文章でたくさん話すことは、思考力を磨くことにもつながるのです。

 子どもたちに、ワンワードでの会話を減らして文章でしゃべる訓練を積ませることで、表現力や思考力が上がります。ただし、実践は親から。まずは親がワンワードを使って会話をするのをやめることから始めましょう。

脱ワンワード週間

 家庭でできる試みとして、「脱ワンワード週間」を設けることをお勧めしています。

 ワンワードには、「イヤ!」「ムリ!」「びみょー」といったものから、「ケーキ!」「くつ!」といった名詞だけで要求するものも含みます。こうしたワンワードで会話するのを禁止にします。ワンワードの禁止は結局、ちゃんと文章にして話す癖を付けるということでもあります。

 1週間と期間限定にして、親子一緒に挑戦してみてください。家族みんなが見える所に1週間の表を掲げ、1日、子どもが守ることができたらシールを貼ってあげるなどの工夫をすると、楽しみながらできますね。

 脱ワンワードに慣れてきたら、「1分スピーチ合戦」を。夕食後などに家族で集まって、1人ずつ、1分間のスピーチをするのです。

 1分間のスピーチをするためには、複数の文章をどう組み合わせるか、ストーリーや全体の構造を考えないといけません。これもまた、表現力と思考力の訓練になります。

 ルールは、①1人1分間、今日あった出来事や、家族に伝えたいことを話す②誰かが話している時は、他の人は聴くことに集中して邪魔をしない③話が終わったら、一人一つだけ質問ができる――などです。

 実践したあるご家庭では、普段寡黙なお父さんが「最初にやる」と話し始めました。

 「さっきは父ちゃん、怒って悪かった。ゴメン! ちょっとイライラして、つまらないことで怒ってしまった」

 夕食前に親子ゲンカをして、ギスギスしていた家庭の雰囲気がこのお父さんからの「告白」ですっかり明るくなりました。

けんかが減った!

 そのご家庭の次男(小学1年生)は、1分スピーチ合戦の後、「話してて、なんだかとってもうれしかった」と言っていました。

 普段は、自分が話したいことがあっても、お兄ちゃんや親が言葉をさえぎって話し始めてしまい、自分の考えをきちんと伝えることができませんでした。

 しかし、1分スピーチ合戦では、自分の話を最後まで家族全員が聞いてくれます。このこと自体が彼には、とてもうれしかったのです。

 1分スピーチ合戦は意外と大きな子どもでものってきます。夕方の「報告・連絡会」という名称でもいいかもしれません。ぜひ、毎日の習慣にしてほしいと思います。

 子どもからは、「文章で話すと、心が温かくなった」という感想が聞かれました。また「妹とのケンカが減った」という子もいました。ワンワードだと、乱暴な表現になってすぐケンカになりがちですが、文章で話すことで丁寧な言葉を使うようになるからでしょう。

 使う言葉が変わることで、子ども自身の気持ちも行動も変わっていくのです。
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