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世界を結ぶジャズ [話題]

インターナショナル・ジャズデイに思う

大阪市で「インターナショナル・ジャズデイ2014」が開催された。

 この“国際ジャズの日”とは、ユネスコ(国連教育科学文化機関)が、ジャズを通じて文化交流、国際相互理

解、教育などを推進する目的で、「インターナショナル・ジャズデイ」(以下IJD)と定めて、

毎年、世界規模のジャズのイベントを行っているものである。

 2011年にジャズ・ピアニストのハービー・ハンコックがユネスコの親善大使に任命された折、彼の提案により

ユネスコに採択されたものだ。

 アメリカで生まれたジャズは、即興演奏を特徴としており、それは対話と協調からつくられる音楽といえるもの

である。そしてジャズは、世界の多様な文化を尊重しながら取り入れ、世界の音楽として発展してきた。

 また、奴隷制度にルーツを持つジャズは、常に「自由」というメッセージを発信し続けてきた。

これらジャズの特徴はまさにユネスコの目的である国際平和、文化や社会間の対話と相互理解に通じている。

・ハービー・ハンコック氏が提案(ユネスコが推進

 大阪でのIJDは、第1回のパリ、ニューオリンズ、ニューヨークの3都市、昨年のイスタンブールに続く

第3回となった。

 昼間からさまざまな講演、ワークショップが行われ、中でもハービー・ハンコックとマーカス・ミラー(ベース)によ

る「平和と文化のためにアーティストができること」、ウェイン・ショーター(サックス)による「ジャズを通じて考える

人生の哲学」、ディー・ディー・ブリッジウォーター(ボーカル)による「ジャズと人権」などの講演は、文化としての

音楽、そしてジャズの役割を考えさせる意義深いものとなった。

 メーン・イベントはその夜に大阪城西の丸庭園特設ステージで行われたIJDグローバル・コンサート。

ハンコック、ショーターをはじめ、趣旨に賛同した30人を超えるジャズのトップ・ミュージシャンが一堂に会しての

ステージは、顔ぶれも内容もまさに歴史的といえるものであった。

 この日の大阪でのコンサートとイベントは、インターネットを通じて世界中にライブ映像が配信されると同時に、

東京ほか日本の各地でも関連イベントが多数開催され、ユネスコによれば、この日は世界196カ国で関連イベ

ントが開催されていたという。

 一つの呼び掛けに世界中の人がこれほど賛同、協調する例はこれまであっただろうか。

言葉や国境、文化的背景の違いを超えて、文字通りジャズは世界を結んだのである。

 ハンコックは「ジャズは世界の言葉。音楽は対話であり、それは社会を変えることもできる」と語っている。

音楽はさまざまな力を持っているのだ。

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