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海の生きものたち< ハコフグ> [自然]


四角いけれど、丸い性格
長崎県五島列島のハコフグ.jpg長崎県五島列島のハコフグ
 箱形の四角い体形におちょぼ口。左右の大きなヒレを交互にはためかせて泳ぐ様は、どことなくぎこちなく親近感を覚える。そんなハコフグとの出あいは、いつもほんわかとした気持ちになり癒やされる。

 生息地は沿岸で、主に岩礁域を好む。目が合うと、ススーッと岩の奥に身を隠すが、しばらくするとひょっこり目の前に現れる。どうやら人間嫌いではなさそうだ。


 ハコフグは群れを作らず、常に単独行動だ。いつ出あっても、ひょうひょうとしている。その生態は、何事にも我関せずを貫く知人の生きざまと、重なるところがある。

 そんなマイペースなハコフグだが、一大ピンチに出くわしたことがあった。何かに驚いたのだろう、慌てて身を隠そうとしたハコフグだったが、あろうことか、岩の間に体が挟まり、もがきはじめたのだった。

 いつもは通れたのに……との弁解は自然界では通用しない。危機管理を怠るとは野生の生きものらしくはないぞ、と笑ってしまった。

 だが、ヒレをばたばたさせて困り果てた様がたまらなくかわいくて、しばらく見入った後にポンとおなかを持ち上げてやり、解放したのだった。

 ハコフグの身は無毒なので、肝とみそをあえて焼きあげる料理が知られているが、実は危険が迫った時に、皮膚からパフトキシンという粘液毒を放出することがある。

 水槽内で他の魚が死んでいるときは、パフトキシンも疑われる。ハコフグも一緒に飼育するときは、とにかく驚かせないよう、優しく接することが肝要だ。




タグ:魚,海水魚
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