そ~なんだ県民性 <和歌山県> [県民性]
「森林率」は77% 「初めて」を生み出す地理的環境
サッカーW杯もいよいよ最終盤。日本代表は敗退してしまったが、そのサッカーを初めて日本に紹介した中村覚之助は、この県の出身である。中村に限らず、和歌山県は「初めて」との縁が深い。
世界初の全身麻酔手術に成功した華岡青洲、渦巻き型蚊取り線香を考案した上山英一郎、中学で初めて男女共学制を導入した西村伊作、高校野球(当時は中学)の生みの親・田村木国、合気道の創始者・植芝盛平、計量スプーン・カップを考案した香川綾など枚挙にいとまがない。
遠い昔、「木ノ国」と書いた「紀伊国」=和歌山県は県域の77%が山林、中でも県南部(紀南)は海岸線ギリギリまで山が迫ってきている。産業といえば、林業と漁業くらいのものであった。
こうした地勢は、チャレンジ精神に加え、外に雄飛しようという気概も培う。紀南エリアからは、アメリカ、カナダ、オーストラリアなど海外に多くの人が移民している。太平洋に四六時中触れて育まれる、陽気でカラっとした気質もプラスに働いたはずだ。
大阪に近い紀北エリアは、現実感覚を重んじ、紀伊國屋文左衛門、松下幸之助はじめ、商才に長けた人が目立つ。世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道(熊野古道など)」を訪れる人たち相手の観光を生業としていた故だろう。
山で“発酵した”心意気が海からの風に刺激され、世に貢献する「こと」「もの」を多く生み出した和歌山。人間の生き方と地理的環境の深い関わりをあらためて思い知らされる。
驚 ここが違う!
①みそから濃い口醤油が生まれた地と言われる一方、みその消費量(2011~13年の平均)は最下位
②みかん、柿、梅の生産量は日本一
③備長炭の50%以上を生産
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